開発者への質問
1.開発の動機と腐食についてのご質問内容
【ご質問】1-1 開発の動機は?
【回答】
利用者の立場に立つと、汚泥のコンポスト化装置に求められる条件は全自動・無臭で、出来上がったコンポストが完熟していることです。
既存の装置はそれに応えていないだけでなく、装置自体の腐食という根本的な課題が解決できていないことがわかり、ジェットエアー・コンポスターの開発に着手しました。
【ご質問】1-2 既存の汚泥堆肥化装置はなぜ腐食するのですか?
【回答】
汚泥を堆肥化するためには、堆肥化装置の中に汚泥を連続又は間欠的に混合する機械が必要です。
また、臭気対策と適正な発酵温度を維持するため装置は密閉構造にする必要があります。
ところが、駆動する機械にとって、密閉された堆肥化装置の内部の環境は最悪の条件です。
詳しくいうと、汚泥中の有機物の分解に伴ってアンモニアガスが発生します。アンモニアはアルカリ性ですから問題はないのですが、密閉された槽内の結露水に吸収されると微生物により酸化され硝酸に変化します。硝酸は金属を腐食させる強酸のひとつです。それに高い温度と高い湿度と磨耗が加わって、駆動機械は腐食により大幅に寿命を縮めることとなります。
【ご質問】 1-3 ジェットエアー・コンポスター誕生の原点は?
【回答】
確実な腐食防止対策は、腐食しやすい環境の発酵槽内部に駆動機械を置かないことです。そこで、圧力空気を断続的に噴射する方法で槽内を撹拌することを思いつきました。
これが、ジェットエアー・コ
【ご質問】 1-4 ジェットエアー・コンポスターは腐食しないのですか?
【回答】ジェットエアー・コンポスターが必要とする、駆動機械はコンプレッサーと送風ブロワです。
ともに、槽外に設置しますから特別な腐食防止対策は不要です。
また、発酵槽の内壁には腐食に強いステンレス板を使用しています。ステンレスの優れた耐食性は、表面に形成される不動態皮膜によるものです。不動態皮膜は数ナノメートルのきわめて薄いクロム酸化物からなり、これが酸素の内部への侵入を遮断して腐食が防止されます。
駆動機械の駆動部の場合は、不動態皮膜が研磨されるため腐食を防止することはできませんが、ジェットエアー・コンポスターの内壁の不動態皮膜は磨耗しないので耐食性が維持されます。
更に、電食やすきま腐食対して下記の予防処置を標準としています。
(1)適正箇所にアースをとる
(2)適正箇所に防食板(鉄板)を貼り付ける。
※1号機が運転開始して4年半になりますが、腐食の兆候はありません。現在までパーフェクトに腐食が防止されています。
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